明けましておめでとうございます。2017年もどうぞよろしくお願いいたします。

みなさんはどんなお正月を過ごされましたか? 私は家族とももに、贅沢なごちそうはありませんが、おせち料理やおいしいものを食べながらのんびりと過ごしました。毎年、おせち料理を用意するようにしていますが、年々、おせち料理を食べなくなっているご家庭も増えていますね。それは、時代の流れでしかたがないことなのかな、とも思います。お正月からレストラン、デパートや大手スーパー、コンビニも通常通り営業しているから、いつでも食べ物を調達でき、お正月だからといって、保存食を作り置いておく必要は まったくありません。

おせち料理をご家庭で作る機会が減り、食べたことがない、という子どもたちも少なくないようです。たしかに子どもにとっては、あまり食指が動かないメ ニューかもしれませんよね。私も子どもの頃は、煮物とか紅白なますとかごまめとか苦手でした。保存食という意味でも、もちろん今の時代には必要のないもの になってしまいましたが、日本の伝統食としてぜひその食文化は守り継いでいきたい大切なものだと感じます。

おせち料理を作る時は、実家の母を手伝いながら一緒に作ります。こうした時間も大切にしていかないといけないな、と、自分が年齢を重ねるごとにより強く感じます。けれど、作る気満々の私に対して、老齢の域に達している母は、もうあれこれ作るのはめんどうだといいます。市販のおせち料理も手頃なお値段で購入 できますし、お味もなかなかおいしいのですが、やっぱり、なんだか物足りないような気がしてしまいます。なぜ物足りないんだろう?それはきっと「我 が家の味」が入っていないから、なんでしょうね。

親から子どもへ受け継ぐもののひとつに「味の記憶」があります。子どもの頃に食べていたものは、いくつになっても記憶に残り、ことあるごとになつかしく思い出し、幸せな記憶と結びついて人生を豊かにしたり、あるいはその逆もあるのかもしれません。お正月という特別な日におせち料理を食べた思い出も、家族と過ごした大切な時間の記憶として、いつまでも心に刻まれるものです。全部完全に作る必要はもちろんないけれど、おせち料理を囲んで日本の伝統食について家族で話し合ったり、コミュニケーションを取るきっかけになるといいな、と思います。

 

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